いよいよ本日より、みちのくアート巡礼キャンプ2016がスタート。前半の5日間は合宿ワークショップとして、宮城県塩竈市を皮切りに、美里町、南三陸町、岩手県陸前高田市へと北上をしながら、講師陣によるレクチャーが行われていきます。初日と二日目のワークショップ会場は、宮城県塩竈市の塩竈市杉村惇美術館。市有形文化財に指定されている、瀟洒な美術館です。
初日の冒頭はイントロダクションとして、各自の自己紹介が行われました。スタッフの自己紹介では、主催の芸術公社代表理事・相馬千秋から「最終プレゼンテーションがみちのくアート巡礼キャンプの着地点ではあるけれども、その先にどのようなことをやっていくかこそが本番。この一カ月は自分を揺さぶり、耕す時間にしてほしい」との言葉がありました。
ついで、さまざまなメディア/ジャンルの参加者11名が、これまでどのようなことをやってきたか、そしてどのような問題意識を抱えてこのワークショップ に参加したのかを、自分の言葉で語りました。さらにそれを受けて、初日の講師である民俗学者、学習院大学教授、福島県立博物館長の赤坂憲雄氏は、「食と性」へと話を接続。「食べる」ということが人間の核心であると、話題を展開させていきました。
休憩を挟んでの後半では、「忘れる」「死者の声」「境界」「まれびと」「故郷」「アイデンティティ」など、参加者から出てきたキーワードを軸に、 赤坂氏との対話形式でじっくりと話を深めていきました。また、レクチャーの様子は一般社団法人NOOKにより、映像で記録され、参加者が後日活用できるようアーカイブされていきます。 終了後の懇親会では赤坂氏を囲みながら、参加者同士がいよいよはじまったこのワークショップについて、熱のこもった話が交わされていました。