2016-Aug-07 岩手県陸前高田市


 5日間の合宿ワークショップ最終日。午前中は各自、これまでのレクチャーや道のりで見聞きし、体験したことを振り返りながら、自身の問題意識を接続させ、午後の発表に向けて準備をする時間となりました。

 そしてお昼過ぎからは、最終プレゼンに向けての、今後のフィールドワークの方向性を参加者一人一人が発表していきます。写真家・畠山直哉氏にも場に加わっていただき、その発表に応答します。

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 自身の出自や表現者として立ち上がった経緯を踏まえ、この濃厚な5日間をクロスさせつつ、しかし咀嚼できないままの迷いを覗かせながら言葉を紡ぐ参加者も少なくありません。発表を受け、ときに厳しくも聞こえるフィードバックから、それでも自分の問題意識を言葉にしようとする姿が見られました。

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 全員が一度発表した後、屋外のテラスに出て、畠山氏と相馬が交わす言葉をきっかけに、地域アートの抱える課題や自分の立場を固定しないで話を聞くことの重要性、美術史/「アート」とされているものを学ぶことの大切さ、リアクションとしてのアートではない芸術が持つ普遍性など、いくつもの話題を展開しながら、参加者との応答が引き続き行われました。畠山氏からは、「あるフレームに合わせることで、使ったことのないところが発達するかもしれない。普段やり慣れないことをやってみるというのも、この一カ月のワークショップで挑戦してみていいのでは」という提案も。

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 塩竈市から陸前高田市まで北上を続けながら、東北の夏の匂いをたっぷりと吸い込み、多くの学びを得た5日間は、こうして一旦終了しました。一同を乗せたバスは、陸前高田市の夏祭り、「うごく七夕」と「けんか七夕」が行われる中を通っていきます。15日(月)、16日(火)に福島市で行われる中間ワークショップに向けて、参加者たちはそれぞれの場所でリサーチ、フィールドワークを展開していきます。

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